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 東日本大震災で大きく被災した岩手、宮城、福島3県の沿岸部で、子どもの人数が急速に減っている。もともと人口の減少に伴って子どもの数も少なくなっていたが、震災をきっかけに減り方が加速していたことが、2020年に実施された国勢調査の分析からわかった。ベッドタウン化した県の中心部や首都圏などに若い世代が流出している。

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 5年ごとに実施される国勢調査で、20年の結果が出そろったのは昨年末。そこから初めての3月11日を迎えるにあたり、朝日新聞は、00年以降のデータを独自に分析した。特に、子どもの人数に注目した。

 14歳以下の子どもの割合はもともと大都市で低く、九州・沖縄や東北のような地方で高い。実際、被災3県の沿岸部は00年に15・5%と、九州・沖縄に次いで高かった。

 5年ごとに実施される国勢調査で、20年の結果が出そろったのは昨年末。そこから初めての3月11日を迎えるにあたり、朝日新聞は、00年以降のデータを独自に分析した。特に、子どもの人数に注目した。

 14歳以下の子どもの割合はもともと大都市で低く、九州・沖縄や東北のような地方で高い。実際、被災3県の沿岸部は00年に15・5%と、九州・沖縄に次いで高かった。

 しかし、近年は減り続けており、特に震災後初の調査となった15年の減少は激しかった。津波で浸水したために移転せざるをえなかったり、東京電力福島第一原発の事故で避難を余儀なくされたりしたためとみられる。

 20年には11・3%まで減少。北海道や東京都などとともに、子どもの割合が最も少ない地域の一つになっている。

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 国立社会保障・人口問題研究所の分析でも、震災の影響は明らかだ。社人研は08年、将来の子どもの割合を悲観的に予測したが、実際にはそれほど下がらず、20年にはほとんどの地域が予測より0・9~2・0ポイント高かった。それでも、東北だけはプラス0・3ポイントとほぼ予測通りだった。

 九州産業大の芝啓太助教(都市・地域経済学)は「出生率は、津波で浸水した地域や揺れが大きかった地域で減少した。若い世帯が内陸部に避難したり、余震のストレスや所得の減少があったりしたためで、こうした影響は最長で15年ごろまで続いており、子どもが激減した要因になっている」と分析した。(小宮山亮磨)

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